運命は残酷なのか優しいのか 〜阪神原口文仁選手のオールスター〜

昨年(2018年)末に大腸ガンが見つかり、今年1月に手術をし6月に1軍復帰をはたした阪神タイガースの原口文仁選手。

その原口選手が、プラスワン投票で選出されたオールスターで二戦連続でホームラン。しかも二戦目は本拠地の甲子園球場で。

 

プラスワン投票は、ファン投票・選手間投票・監督推薦で選ばれなかった選手を対象にもう一度ファン投票が行われ、セパ1名ずつが選ばれる。最後の一人ではあるが本拠地でガンから復帰した原口選手を見たいというファンが多かったのだろう。

そのファンにこれ以上ない結果で応えてみせた。

 

27歳という若さでのガン。

誰でも運命を呪いたくなるだろう。

 

ましてやスポーツ選手だ。病気が治ったとしてもその先に、選手としての体力回復、ブランクの克服など、現役復帰も簡単ではないだろう。

同じくガンからの復帰を目指している広島カープの赤松選手を取材した番組を見たことがあるが、想像以上に大変なことだった。

それぞれの病気の状態などがあるので一概には言えないが、原口選手の復活の早さは、本人の努力、周りのサポートなど、色々なことが本当に順調に進んだのだろうし、多くの幸運もあったのではないだろうか。

 

いずれにしても、1軍復帰後のサヨナラヒットに続き、今回のオールスターは感動的であった。こんなドラマがあるのだろうか。マンガや映画なら、あまりに現実味の無い筋書きでボツになりそうなストーリーだが、これが現実に起きたのだ。

 

苦難は時にこのような感動的な未来を生み出す。

その一方で、苦難のままの現実と折り合いをつけなければならない運命もある。

 

「ほんとに幸せだな」

半年前を考えたら、ここにいることが夢のようなこと」

 

試合後の原口選手の談話である。

本当に夢のようなことだと思うし、見ているボクもいい夢を見せてもらいました。感動させてもらいました。